リアルな友達

10メートルほど近づいたところで彼女は僕に気がついた。

「あんた…まえの…」



彼女は驚いたようで口をあんぐりと開けていた。


「やっぱりストーカーかよ…」


「いやいや…偶然だよ…君と話しがしたいんだ」


「は?ナンパかよ?!」


「いやぁ~、ナンパ?君をナンパするつもりはないよ。女嫌いだし…」


彼女はさらにびっくりしたように言った。


「え?よくわかんないんですけど…?もしかして…男好き…………?」


「違う!違う!僕は人が嫌いなんだ」


急に俯いて黙り込む彼女。

「ねぇ、少しくらい話してもいいよね?」


僕はいつからこんな大胆になったんだ?

人なんか大っ嫌いな僕が…

人と話しがしたい?



最近の僕はどこかおかしい…


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