双子の私と双子の彼
「あのさ、兄ちゃんに少し聞きたいことがあるんだけど」
「春夜が、僕の事を兄ちゃんって呼ぶなんて感動するわ」
「いや、何言ってんのいつも呼んでるし」
「相変わらず鋭いツッコミ入れてくるなくるな」
「なんか面倒くさくなってきた」
「悪い、、、で、話ってなんだよ」
「俺さ、ずっと陽香ちゃんのこと好きだったんだけどさ、というか今も好きなんだけど」
「えっ、初耳だわ」
「それで、今日の放課後席に座ってたら不審者扱いされてさ、ちょっとショック」
「ただ自分の席に座ってただけのに不審者扱いされたのかよ…おもしろいな」
「ちっ違う」
「なにが?」
「自分の席じゃなくて陽香ちゃんの席に座ってた」
「うわ、きもー」
「完全に不審者じゃん母さんに言いに行こ〜」
「母さん」
大きな声で呼び出す兄の口元を抑えて必死に止める
「ばっ、やめろよ」