私が聖女?いいえ、悪役令嬢です!2~生存ルート目指したらなぜか聖女になってしまいそうな件~
「耳が早いね、イリス」
レゼダが感心したようにイリスを見る。
「周囲が海に囲まれている島国のフロレゾン王国とは反対に、ヴルツェル王国は多くの国に囲まれている。そのため、定期的に周囲の同盟国に友好親善使節団を送り、相互理解を深めているんだ。今回はその使節団に王女殿下も同行し、我が校に短期留学することになった。使節団の中には、相手国の人と結婚し、互いの同盟関係に寄与する者も多いのだとか」
「まるで『戦いは他のものに任せよ、汝幸いなるヴルツェルよ、結婚せよ』ですね」
イリスは笑いながら、前世で聞いたことのあるフレーズを思わず口にした。すると、レゼダがビックリしたようにイリスを見た。
「よく知ってたね! ヴルツェル王国の詩の一節だけどいつ勉強したの?」
「いえ、あの、たまたま耳に入っただけで、勉強では……」
ゴニョゴニョと口を濁す。前世のテレビで見ただけだ。
「相変わらず、イリスは謙虚だね。では、そのほかのフロレゾン王国とヴルツェル王国違いは知ってる?」
イリスは思い出すように、右上を見た。以前お妃教育の一環として、同盟国の情報はひととおり教えてもらったはずだった。
レゼダが感心したようにイリスを見る。
「周囲が海に囲まれている島国のフロレゾン王国とは反対に、ヴルツェル王国は多くの国に囲まれている。そのため、定期的に周囲の同盟国に友好親善使節団を送り、相互理解を深めているんだ。今回はその使節団に王女殿下も同行し、我が校に短期留学することになった。使節団の中には、相手国の人と結婚し、互いの同盟関係に寄与する者も多いのだとか」
「まるで『戦いは他のものに任せよ、汝幸いなるヴルツェルよ、結婚せよ』ですね」
イリスは笑いながら、前世で聞いたことのあるフレーズを思わず口にした。すると、レゼダがビックリしたようにイリスを見た。
「よく知ってたね! ヴルツェル王国の詩の一節だけどいつ勉強したの?」
「いえ、あの、たまたま耳に入っただけで、勉強では……」
ゴニョゴニョと口を濁す。前世のテレビで見ただけだ。
「相変わらず、イリスは謙虚だね。では、そのほかのフロレゾン王国とヴルツェル王国違いは知ってる?」
イリスは思い出すように、右上を見た。以前お妃教育の一環として、同盟国の情報はひととおり教えてもらったはずだった。