秘密の一夜で、俺様御曹司の身ごもり妻になりました
あれは今年の一月のこと。
私が勤務していた外資系の保険会社が倒産した。
次の仕事を探すも不況もあって一カ月経ってもなかなかいい会社が見つからず困っていたところ、ふたつ上の兄から『会って話したい』と電話があった。
兄の朝倉和真はエリート弁護士。頭と顔はいいが意地悪な性格で、昔から私はパシリにされていた。
コンビニにアイスやジュースをしょっちゅう買いに行かされたし、学生時代は兄に告白してきた女の子たちへのお断りの手紙まで書かされた。もちろん、ご褒美なんてもらえない。基本、兄は面倒なことを私にやらせるドSなのだ。
私が小学三年くらいまでは兄はとても優しくてずっとくっついていたのだけれど、妹が自分にべったりなことに嫌気がさしたのか次第に冷たくなった。
そんな兄のお陰で昔は引っ込み思案だった私は、雑草のように踏まれてもへこたれない強い女になったのだ。
会ってもろくなことがないと断ろうとしたのだが、兄は私が触れられたくない話題を持ち出してきた。
私が勤務していた外資系の保険会社が倒産した。
次の仕事を探すも不況もあって一カ月経ってもなかなかいい会社が見つからず困っていたところ、ふたつ上の兄から『会って話したい』と電話があった。
兄の朝倉和真はエリート弁護士。頭と顔はいいが意地悪な性格で、昔から私はパシリにされていた。
コンビニにアイスやジュースをしょっちゅう買いに行かされたし、学生時代は兄に告白してきた女の子たちへのお断りの手紙まで書かされた。もちろん、ご褒美なんてもらえない。基本、兄は面倒なことを私にやらせるドSなのだ。
私が小学三年くらいまでは兄はとても優しくてずっとくっついていたのだけれど、妹が自分にべったりなことに嫌気がさしたのか次第に冷たくなった。
そんな兄のお陰で昔は引っ込み思案だった私は、雑草のように踏まれてもへこたれない強い女になったのだ。
会ってもろくなことがないと断ろうとしたのだが、兄は私が触れられたくない話題を持ち出してきた。