ごめん、好き。
朝のミーティングの時間。
私達の前に立つ男の人に愕然とした。
喉を締め付けるようにドクドクと鼓動が速くなる。
それは決して心地良いものではなくて、ゴクリと喉が鳴った。
黒髪で、二重の溝がくっきりあるアーモンドアイ。
背も高く、スタイルがいいのもあって、スーツがものすごく似合っている。
バチッと目が合った瞬間、私は視線を外した。
平静でいたいのに、身体は正直で上手く呼吸ができない。
はっ……、
は、っ……。
落ち着け、私。
男の人の隣に課長が並んで咳払いをした。
「え〜、お手伝いとして、ここの部に配属された平野さんです。短い間ですが、皆さん温かく迎えるように」