ごめん、好き。
アイコンタクトを取った2人は打ち合わせでもしていたのか、男の人はパッと姿勢を正して私達を見渡した。
「少しでもお役に立てるよう、誠心誠意尽力いたします。よろしくお願いします」
この声を聞いて私は確信した。
“彼”だと。
♢ ♦︎ ♢
はぁ〜……
静かな食堂で大きなため息が溢れた。
急ぎで資料をまとめて欲しいと言われ、私1人時差休憩。
本来なら絶対嫌なのに、今回だけはすっごいありがたい。
「…………」
自分で作った弁当をテーブルに置くも、食欲が湧かなくて。
もう一度ため息をついた私はテーブルの上に伏せた。
私がこうなってしまってるのも全部平野さんのせいで。