幸せになりたい神様を拾いました
capsule3:すれ違う思い




「ねぇイザナギ、なんかこう・・・神様通信みたいなのってないの?」

「なんだそれは(笑)聴いた事もないぞ。」

仕事帰りや休日、私とイザナギはあのスーパーマーケットを始め、この町のあちこちに出かけ、たまに足を伸ばして隣の町にも行ったりしたが、イザナミの手がかりは得られず、代わりに得たモノといえば、イザナギ好みのお酒のアテが種類豊富になった事くらい。

「神様通信みたいな、共通の情報網みたいなのがあれば、イザナミ情報ないのかなぁって思ったの。」

「そんな便利なものがあれば、ハナから自分で探しておるわ(笑)」


そうやって笑うイザナギは、私の髪を指に絡めてクルクルと弄り、横になって頬杖をついて楽しそう。


「イザナギ・・・楽しそうだね」


「あぁ、楽しいとも。」


私とイザナギの奇妙な同居生活が始まってから1ヶ月が過ぎようという頃になっても、イザナミと人間の男の情報は得られず、遭遇も出来ずに同居の日数だけが加算されている。

ガチャガチャから神様出現という、非現実的すぎる出逢いから、1ヶ月。

1ヶ月()なのか、()()1ヶ月なのか・・・

要と知れない2人の行方・・・

それなのに、今の生活を満喫しているかのようなイザナギの、のほほんとした態度。





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