俺、あなたのリアコです！

宙は「許してもらえた〜！」とニコニコしながらゲームの続きを始める。俺は真冬がブーブー言うのを無視して一応お客さんである二人のお茶を準備するためにキッチンに向かった。

キッチンから二人を見ると、真冬と宙の姿が見える。俺は楽しそうな宙の横顔を見ながら、あることを考えた。宙を許したのには、実はもう一つ理由がある。もう一つの理由というのが、宙は俺の大好きな人とつながっていて、その人に会わせてほしいと思っているから。

「あっ、そういえば！」

ゲームの画面を見ていた宙がハッとして時計を見る。時計の針はもうすぐ十一時になろうとしていた。

「どうしたの？何かあった？」

真冬が訊ねると、「もうすぐ桜たち、新しい歌ってみたを上げるんだよ」と宙は言う。それを聞いた刹那、俺と真冬の目の色が変わった。

宙がそう言ってすぐ、ピコンとスマホが音を立てる。YouTubeの通知だ。そこには、「WMCが動画をアップしました」と書かれている。俺はすぐにYouTubeを開き、動画を再生させた。