君とわたしの物語〜絶対関わりたくなかった君との恋物語〜

コウくんはギロっと男を睨み、
胸倉を掴み上げ、私から離した。

そしてそのまま、
みぞおち目掛けて
見事な蹴りを入れた。

「うぐぅっ・・・‼」

男はコウくんの蹴りをみぞおちに受け
その場に倒れこんだ。

「杉元ちょっと待ってろよ。
 大丈夫だから。」

コウくんは
男が立てなくなるくらいに
ボコボコにし

髪を掴んでこう言った。

「次同じ事してみろ。俺が殺してやるよ。
 分かったか?」

男はコクコクと何度も頷くと
よろけながらも走ってこの場を去っていった。

「おい、大丈夫か?
 何かされたか?痛い所は?」

コウくんは私の所に来てくれて
身体を支えてくれた。

「たっタオルで口を塞がれて・・
 声出したら殺すって言われて・・
 でも、何もされてないっ・・ 

 もっ・・・もう少しで・・・何かされてたかも・・
 でもっ  コウくんが来てくれた・・
 本当にありがとう
 ありがとうっ・・・」

泣いて上手く立てない私を
コウくんが優しく抱きしめてくれた。

「もう大丈夫。俺 来たからよ。
 大丈夫だから。」

しばらく泣いて、
その間ずっとコウくんは抱きしめて
背中をさすってくれた。


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