哀しみエンジン
嫉妬
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ボランティアサークルにも馴染み、サークル内で仲良くしてくれる友人が数人できた。
ここへ来なければ、絶対に関わることはなかったタイプの友人ばかりだ。
だが、とても居心地が好い。
何も悪くない。
そして今、何度目かの活動で、今回は街の大通りの清掃活動に来ている。
地元の中高生も一緒になって、つい先程までゴミ拾いをしていた。
それも終わり、中高生は正午で帰ってもらい、俺たち大学生は、中身の最終分別をして、ゴミ袋の口を縛っているところだ。
あともう少しで、全部の作業が終わる。
何だかんだで、今回が一番重労働かもしれない。
中腰でゴミ袋の中身を覗いて分別を続けながらも、視線はある所へいってしまう。
斜め前方のちょっと離れた所で、清水さんと服部先輩が並んで、同じく作業している。
特別、仲が良さそうな訳でもなさそうだし、その上お互いにギクシャクしている印象が俺にはあった。
初めて2人と出会った時から。
活動中に至っては、2人が一緒に居ることなんて、稀じゃないだろうか。
服部先輩は、後輩の面倒を良く見ている。
隙あらば、自分より年下を気に掛けて、フォローしている。
そんなところは、あの頃と何一つ変わっていない。
ただ清水さんには一切、関わらない。
それなのに、必ず活動の後片付けのタイミングになると、2人は一緒に居る気がする。
腰が痛くて、伸びをすると、最近できた友人の1人に声を掛けられる。
「直江くん! この後、みんなで昼飯行かね?」
「お。行く行く」
大学に入ってから、何気に友人と言える面子で、食べに行くのは初めてかもしれない。