音楽はいつも一緒に
「まー、仕方ないじゃん? お父さんの転勤だもん。ていうか、べつに同じ東京都内なんだからさ」
「お姉ちゃんは同じ高校だから友達とも離れないし、ていうか、通学時間もほぼ変わらないんでしょ?」
お姉ちゃんは、最近お気に入りの炭酸水をお母さんから受け取る。
ペットボトルの蓋を開ける瞬間にぷしゅっと音がして中に小さな泡が無数に発生した。
「炭酸水ってなんか独特の味しない?」
「それがいいんじゃん」
「そ」と返して車に乗り込んだ。
私はいつも何故かこれから会えなくなる人ばかりに恋をする。小学生のときに好きだった男の子も、途中で転校してしまった。
だから、告白すらできない。
蜂蜜100%の飴を舐めながら、石をいろんな角度から眺めた。透明なそれは何かを映し出してくれそうな気もするけれど、もちろんそんなことは起きなくて、私は再びそれをショルダーバッグにしまった。
「あまっ」
蜂蜜の甘さがいまさら押し寄せてきて、恋心を刺激した。
「お姉ちゃんは同じ高校だから友達とも離れないし、ていうか、通学時間もほぼ変わらないんでしょ?」
お姉ちゃんは、最近お気に入りの炭酸水をお母さんから受け取る。
ペットボトルの蓋を開ける瞬間にぷしゅっと音がして中に小さな泡が無数に発生した。
「炭酸水ってなんか独特の味しない?」
「それがいいんじゃん」
「そ」と返して車に乗り込んだ。
私はいつも何故かこれから会えなくなる人ばかりに恋をする。小学生のときに好きだった男の子も、途中で転校してしまった。
だから、告白すらできない。
蜂蜜100%の飴を舐めながら、石をいろんな角度から眺めた。透明なそれは何かを映し出してくれそうな気もするけれど、もちろんそんなことは起きなくて、私は再びそれをショルダーバッグにしまった。
「あまっ」
蜂蜜の甘さがいまさら押し寄せてきて、恋心を刺激した。