音楽はいつも一緒に
「今日って、部活、ありますか?」
正直言うと部活なんて私は好きじゃない。だって、自分の時間を1日に数時間も奪われる。
でも、それも、好きな人、がいるなら話は別になる。
好きな人と同じ時間を1分でも、1秒でも長くいられるならば、それはもう私にとってはなにごとにも替え難い時間になる。
「部活は明日からね。行ってみる?」
私ははやる気持ちを抑えて、確実に「はい」という言葉を言った。
先生と別れた後、何気なく両隣のクラスを見に行ったけれど、すでにほとんど生徒の姿はなく、知っている顔を見つけることはできなかった。
もしかしたら、まったく同じ境遇の別人かもしれない。そんな都合のいいようにことが運ぶはずがない。
まだまだ興奮している自分自身抑えようと現実を見ようとするのに、口元は力が緩む。
「松田、くん……」
その名前をひっそりと言いながら、玄関に繋がる廊下を一人歩いた。
名前を呼ぶだけで、憂鬱だった心がぱっと晴れる。
もし本当に松田くんだったならば、今度こそ距離を縮めよう、そう心に決めて窓の外を見た。
空を見ると広がる青色に、これからの中学生活を重ねてしまった。
正直言うと部活なんて私は好きじゃない。だって、自分の時間を1日に数時間も奪われる。
でも、それも、好きな人、がいるなら話は別になる。
好きな人と同じ時間を1分でも、1秒でも長くいられるならば、それはもう私にとってはなにごとにも替え難い時間になる。
「部活は明日からね。行ってみる?」
私ははやる気持ちを抑えて、確実に「はい」という言葉を言った。
先生と別れた後、何気なく両隣のクラスを見に行ったけれど、すでにほとんど生徒の姿はなく、知っている顔を見つけることはできなかった。
もしかしたら、まったく同じ境遇の別人かもしれない。そんな都合のいいようにことが運ぶはずがない。
まだまだ興奮している自分自身抑えようと現実を見ようとするのに、口元は力が緩む。
「松田、くん……」
その名前をひっそりと言いながら、玄関に繋がる廊下を一人歩いた。
名前を呼ぶだけで、憂鬱だった心がぱっと晴れる。
もし本当に松田くんだったならば、今度こそ距離を縮めよう、そう心に決めて窓の外を見た。
空を見ると広がる青色に、これからの中学生活を重ねてしまった。