LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「まぁ、成瀬さんは広子の事好きだから、ちょっと状況は違うんだろうけど。

本当に端から見てて、馬鹿でしょ?」



「そうだね…」


そう言って思わず笑ってしまう私を見て、ナツキも笑っている。


「広子スマホ貸して」



ナツキは私の返答聞かずに、
私の手から、スマホを取り上げた。



「俺、広子のスマホに勝手にGPSのアプリ入れてて。
それ、消しといてあげる。
それに、お前が風呂入ってる時とか、お前のスマホ勝手に見てた」


GPS?えっ?勝手に見てた?


色々頭が混乱するけど。


「え、でも私、ロックしてた…」




あ、その暗証番号は、私の誕生日。



「特にお前なんかに連絡する奴なんか居ないから、
毎晩チェックしててもスッゴクつまんなかったんだけど。
そのつまんないのが逆に楽しくてしてたんだけど」



言われてみると、ナツキと居たこの数ヶ月で、
私のスマホが鳴ったのは、一度だけ。


夕べの、成瀬の電話。



「いつか、広子に俺がお前にストーカーしてるみたいな事言われた事有ったけど。
今思うと、それ笑えないって」


‘ーーあ、あの、ナツキさんは私に、
ストーカー行為をしてないでしょうか?ーー’


ストーカーに悩んでる時、その相手が分からなくて、そんな電話を、ナツキにした事あったな。


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