LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「…そう。
夕べ、さすがに成瀬さんとヤッてるとは思ってはなかったけど。
そんな事になってるとは、思わなかった」
ナツキはそれなりに成瀬のその飛び降りた事にショックを受けているのか、
その顔がとても辛そうに見えた。
「うん…。
それにしても、少しは私の事信用してくれたんだ。
成瀬さんと何もしてないって」
「えっ?
まぁ、それくらいは広子の事信用してる」
なんだか、そうやってナツキに信じて貰えていた事が、
嬉しい。
この数ヶ月、一緒に居てそれなりに信頼して貰えていたんだって。
「けど、成瀬さんが死のうとしたのって、
そんな事が理由なの?」
「えっ?どういう意味?」
「うーん。
俺なら、その篤君に騙されて、そうやって追い込まれて…。
そんな死にたいって思わないかも。
ま、もっとくだらない理由で死のうとした俺が言うのもあれだけど」
「くだらない理由か…」
私への失恋を苦に…。
本当に、くだらない。
「でも、成瀬さんはそれなら何故死にたいなんて思ったの?」
「俺と一緒だったり」
え、成瀬も私への失恋を苦に?
「な、わけないって。
あの人俺より自分勝手だから、んな事で死なないだろうな」
そうナツキは笑っていて。
私もそれはないと思うけど。
ただ、ナツキの言うように、
成瀬が死にたいと思った理由は、
私が思っている事とは違うのだろうか?