LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
私は荷物を纏め、リビングにいるナツキの前に立つ。


ナツキは誰かと電話していて。



「あ、うん。
そう。
だから、今日は誰とも同伴しないけど、
今日一番俺を喜ばせてくれた素敵な女性と、
クリスマスの今夜、一緒に過ごそうって思ってる。
だから、それは由利亜さんかも」



その電話は、明らかにお客さんへの、電話で。


私の存在に気付き、ナツキは、その電話を適当に切り上げ、切った。




「今日、お店出るの?」



電話の内容からすると、そうなのだろう。



「うん。
とりあえず、今から美容室行って、この髪型どうにかしに行ってから」


私が切って、また伸びて来たその髪を、
ナツキは自分の指で摘まんでいる。



「大丈夫なの?
体?」



その美容室もそうだけど、お店に出るのも。



「広子も気付いてたでしょ?
俺、もうけっこう平気なの」


「え、でも、けっこう薬飲んでるし…。
それに、前、美容室行けないって…」



私が此処に来たばかりの時よりかは、
ナツキの体調が良くなっている事は気付いていたけど。



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