LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
最後に、ナツキは玄関迄私を見送ってくれた。




「本当に、このコート貰っていいの?」


私はナツキに借りたままの、紺のピーコートを羽織っている。


「外、寒いから」


「そうだろうね」



まだ雪が残っているだろう。


「お前、ここ出て行く所ある?

篤君の所へは戻らないんでしょ?」



「うん…。
気が進まないけど、家に帰る」





此処に来た時と同じように、大量の荷物。


これを持って、あのボロアパートへと戻ろう。


そう思い、私は靴を履き、その大量の荷物を持ち上げようとした時



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