LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「あれから、別にずっとお前の事考えてたわけじゃないんだけど。
ただ、思い出すと、もうダメで。
だから、もう死んでしまいたいって思った。
モモちゃんも死にたいって言うから、なら、一緒に、って。
別に一緒に死ぬ相手なんか、誰でもいいし」


「けど、意識が戻って、母ちゃんの事とか頭に浮かんで。
今は自分のした事に後悔してる。
だから、もう大丈夫だから、篤君の所に戻れば?」


「ナツキのお母さん、きっとこんな事知ったら、悲しむよ」


そんな分かりきったような言葉しか出て来ない自分に許せないような気持ちになる。


「だから、病院のやつに家族に連絡しないでくれって、頼み込んだ」


「そう…」


「広子、こんな形でも、また会えて嬉しかった…」


その言葉を言い終わると同時に、
ナツキは張りつめていた糸が切れたように、
声を出して泣き出した。



そして、私を拒絶するように、
布団を被りその姿を隠した。


私はもうこれ以上この場に居る事が辛すぎて、
逃げるようにこの場所から離れた。


そんな私の背を追いかけるように、ずっとナツキの嗚咽が聞こえていた。


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