LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「あ、ちょっと待ってて」


私は自分の部屋へと行き、私は篤の誕生日プレゼントを持ってリビングへと戻って来た。



「これ、プレゼント」


「え、くれんのか?」


篤はその紙袋を受け取り、中の箱を取り出す。


「なんだ?」


篤はその箱の包装紙を、丁寧に外して行く。


そして、現れた箱の蓋を開ける。



「時計…」


篤は、その黒いG-SHOCKを手に持っている。



「ほら?篤時計してないから」


「ああ。
前から時計欲しいって思ってたから、
すげぇ嬉しい。
広子、ありがとう」

篤は早速、そのG-SHOCKを腕に嵌めている。


篤への誕生日プレゼントに時計を選んだのは、
それを肌身離さず付けていて欲しいと思ったからではなく。


この先、私は篤と一緒にはいられないけど、
その時計が私の代わりにこれからも篤の側で時を刻んでくれたら、と思った。



でも、私と別れた後、篤はその時計を外してしまうかもしれないな。
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