LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
お互い裸になり、篤は私の全身に、何度もその手と唇で触れた。


その度に、恥ずかしい気持ちと快楽を味わった。


篤もいつかは私とと思っていたのか、
用意していた真新しいコンドームの箱を枕元近くの三段ボックスから取り出した。


そして、それを素早く付けている。




篤は布団に寝転ぶ私の上に、
体を乗せて来る。


篤の体温が、私に移って行く。


「このままヤッたら、お前が俺の前から居なくなっちまうような気がすんだよ。

嫌われるような気がして」



「そんなわけないじゃない…」



篤は、私が別れを考えている事は知らないし、
気付いていないと思う。


だから、私に対してずっと前から漠然とそう感じていたのだろう。


もし、別れようとか考えてなくて、篤とこうなっていたら私はどう思ったのだろうか。


篤が懸念しているように、
そう言った男性の欲望を気持ち悪いと感じたのだろうか?


「広子、ずっと好きだった」


私を愛おしそうに見詰める篤の目を見て、思う。


私はこの人に抱かれても、今まで他の男の人に感じて来たような嫌悪感は抱かないと思う。


篤はゆっくりと、私の中へと入って来た。


私も篤が大好きで、篤も私の事が大好きなのだと、
その行為を通して伝え合う。



明日、本当に私は篤と別れられるのかな…。



こんなにも、好きなのに…。


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