LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「別に、ケーキの事だけで苛ついてるわけじゃないよ」


「じゃあ、なんだ?」


いつもならば、こんな喧嘩腰で何かを言われたら、私よりも篤の方が怒るのに。


もっと、怒って欲しい。



「もう、別れたいの…」


「は?急に意味分かんねぇ」


篤は多分、その私の別れたいと言う言葉を、さ程真剣だと思っていないのだろう。

口調から、そんな感じがした。


「前々から、篤とは合わないと思ってたの。
好きだからなんとかなるかって思ってたけど、
篤の友達も柄悪い人ばっかだし、
煙草もお酒も、一昨日迄は未成年なのに。
私の価値観と違い過ぎる。
とにかく、色々合わなくて、限界なのもう!」


「だったら、限界になる前に言えや。
なんで急に、んな事言い出すんだ?」


篤は、冷静に言葉を返して来る。

本当は、私はもうこれ以上、思ってもない事を口にしたくないのに。



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