LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
そんな雨の季節。


珍しく晴れていた日の午後。


ナツキの部屋のチャイムが鳴った。



ナツキがリビング端のモニターで、その来訪者の相手をしていて、
その人物をこの部屋へと招き入れた事が分かった。



ナツキが玄関へと行き、その人物をリビングへと連れて来た。



「広子?
なんで此処に?」


その来訪者である須田は、リビングのソファーに座る私を見て、
驚いていた。



「私、今はナツキと付き合っているから」


「そうなんだ」


私の言葉に、須田は特に疑問を感じる事はなく頷いていた。


篤と仲が良かったこの人は、
篤から私と付き合っていた事を聞いているのだろうか?


そして、別れた事とかも。


気になるけど、ナツキの前でそれを須田に訊けない。


< 54 / 173 >

この作品をシェア

pagetop