LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
須田が出て行った後、重い空気が流れていて、
私はその空気に耐えきれなくて、立ち上がった。


「チーズタルト食べようかな。
須田が買って来てくれたやつ。
ナツキ、チーズタルトとか好きなんだ」


ナツキは私のその言葉には返事はしなかったけど。



ソファーから立ち上がり、私よりも先に冷蔵庫へと行き、
そのチーズタルトの入った箱を手に持っていた。



「コーヒーでも淹れるね」


その言葉を遮るように、
ナツキはキッチンにあったゴミ箱に、
そのチーズタルトの箱を投げ捨てた。



「ナツキ…」


「明日、病院行く時にでも、このゴミ出しておいて」


ナツキはそう言って、またソファーへと戻って行った。


私は、そのゴミ箱に捨てられた、
チーズタルトの箱を見ていた。



「なんで…こんな事…」


その須田からのお土産をこんな形で捨てた事もそうだけど。


ナツキは、食べ物を無駄にするような人では無かった。


そう教育されたのか、ご飯の一粒さえも粗末にしない。

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