LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
8月に入ると、暑いからと昼間リビングのカーテンを開ける事を、
ナツキは嫌がった。



朝から晩迄薄暗いその部屋で、
私はナツキと過ごす。


9月になっても、カーテンは開けられる事はなく、
薄暗いままの部屋。


する事がなくて、今日は昼間からソファーでナツキとセックスをする。


「広子、好きだから」


耳元でナツキのその声が聞こえる。



「…私も、ナツキが好き」


いつの頃か、私はそうやってナツキに偽りの好きを口にするようになった。


きっと、ナツキはそれを分かっているけど、
そんな私のその偽りの言葉に、騙されてくれる。


「俺も、大好き」


ナツキに押し倒され、私を見下ろすその顔を見て思う。


少しずつだけど、ナツキは体調が良くなって来ていると。


このまま何も起こらなければ、、またナツキは以前のように戻れるかもしれない。


強がりな、ナツキに。


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