LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
私は、近くのショッピングセンターで、ハサミとスキバサミ、ケープを買って来た。



「此処で切るの?」



「うん。
落ちた髪は、掃除機で吸えばいいから」



ナツキは、リビングの床に座る。


そして、掛けていた黒縁の眼鏡を外して床に置いた。


私はそんなナツキにケープを掛け、

その髪に、ハサミを入れて行く。


ザク、ザク、ザク、とナツキの髪が床に落ちて行く。


耳が出るように切り、後ろは出来るだけ短く切った。


そして、仕上げにそのスキバサミを使う。



一時間くらいそうしていたのか、
気付くとナツキの周りは髪だらけになっていた。


私は手持ち鏡をナツキに渡す。


「思ってたよりいいかも。
ありがとう」


少し恥ずかしそうに笑うナツキを見て、
安堵のような気持ちが湧いた。


本当に、いい方向に向かっていると思った。

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