LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました


「けっこう待った?」


須田はそう言って、私の目の前に座った。


「ううん。大丈夫。
急にごめんね」


私は、須田をとある喫茶店へと呼び出していた。

それは、あのパチンコ屋からすぐ近く。


須田は、近くに居たウェイトレスに、
コーヒーを注文する。



「で、俺に篤の何が訊きたいの?」


須田はそう私に訊くけど、
その表情を見る感じ、多分私の訊きたい事を分かっている。

その見透かした感じ。


ナツキに、ソックリ。



私はあの後、すぐに須田に電話を掛けた。


篤の事で訊きたい事があるから、今から会えないか、と。


そして、その電話の一時間後の今、
こうやって須田と対面している。


「篤が成瀬さんを騙した理由、
須田なら何か知っているんじゃない?」


早速、本題を切り出した。


ナツキの目を盗んでこそこそとしているので、
あまり時間もないから。



< 77 / 173 >

この作品をシェア

pagetop