LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「広子、ごめんな」


目の前の須田はそう言って謝るけど、
その顔は少し笑っている。



えっ、と思う私の隣に、誰かが座った。



「広子ちゃん、覚えている。
俺の事?」



その声に、視線を隣に向けると、
そこには、篤の親友だという斗希さん。



「俺、一度広子に忠告したのに。
こんな風にふらふら出歩いて」


‘ーーただ、篤の幼なじみの斗希って奴が、
お前に凄いキレてるみたいだから、
外歩く時は、気を付けろーー’



「篤と仲良くなって、その篤の親友の斗希とも、何度か一緒に飲む事もあって。
こうやって斗希が俺と繋がってても、不思議じゃないわけ」


「もし、広子ちゃんから村上君に連絡有ったら、教えてって言ってたんだよ」


そう言って笑うこの人は、憎しむような目線を私に向けている。


きっと、もう帰らないと、と私が言っても、
私をすぐに解放してくれないだろう。



こうやってナツキを裏切るような事をしていたから、
バチが当たったのだろう。


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