LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
「斗希、お前何してんだっ!」


篤は立ち上がり、そんな斗希さんの体を立ち上がらせるように持ち上げる。


「だって、篤、此処に来たって事は、広子ちゃんの事好きなんだろ?
俺らがバカな事しないか心配なのも本当だろうけど、
それ以上に、俺がキレたら本気でこの子に何するか分からないの、

昔から俺の事を知ってる篤なら分ってるもんな」


その斗希さんの言葉に、篤はもう言い返さなかった。



「一体、てめぇらは何したい?」


篤は須田にそう問いかけている。


「俺は、もう一度篤と広子がちゃんと話せばいいと思っただけ。
だから、斗希のこれに乗っかっただけ。
斗希が親友の好きな女に何かするとは思わなかったから、
ずっと広子に会いたがっていたのは、篤とよりを戻さしたいんだろうなって」


そう言って、須田は私を見て、


「誤解を解くなら、広子が篤に自分で解けばいいと思う。
俺らは、もう帰るから」


斗希行こう、と言って、須田は花子を床に置くと、
この部屋から出て行った。


斗希さんはまだ何か言いたそうな目で私を見ていたが、
須田の後を追うように、この部屋から出て行った。


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