LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
二人が出て行った後の部屋は、
とても静かで。


時々、花子がニャーと鳴くだけ。



花子は再び、私の足に絡み付いて来る。



「お前が出て行ってから、こいつずっと寂しがって鳴いてた。
最近は落ち着いてたけど。
俺らが別れたせいで、花子には可哀相な事をしたよな」


「そうだね」


花子の頭を手を伸ばして撫でると、
目を細め、とても気持ち良さそうな顔をしている。


「とりあえず、座れ。
立って話すのも、落ちつかねぇし」


篤はそう言って、先にテーブルの前に座り込んだ。



私は花子を抱き、篤の前に腰を下ろした。


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