Ice Boy*モテ姫との恋*
「あれ、このクラスのやつが弾いてるんだよね♪」


琉威の言葉で一段と騒ぎ出す。


琉威まさか…これが頼みか?


琉威のやつ、楽しんでやがる。


俺にピアノ弾けって言うのか?


てか、みんな俺がピアノやってるなんて知らないし!


「弾いてるのって…誰なの?」


ある女子の一言で今度はシーンとなる。


琉威…


言うなよ…!


俺が視線を送っていると琉威と目が合った。


しかし、すぐに反らして


「昂平だけど?」


そう笑顔で言った。


クラスの雰囲気が一瞬凍りつく。


そして…


「「「えぇーっ!?」」」


耳の鼓膜が破れるかと思うくらい、みんなは俺を見て叫んだ。


俺で…すんません…。


なぜか罪悪感が出てくる。


もう…琉威、何言ってんだよ…。


< 17 / 64 >

この作品をシェア

pagetop