Ice Boy*モテ姫との恋*
「もうすぐ来るはずなんだけどな~。」


琉威がつぶやく。


放課後の今、俺たちは音楽室にいる。


一緒にやることになった1年生を待つために。


でも待ち合わせの時間になっても1年は来ない。


どうしたんだろうな…まったく。


「琉威、ウタ歌う1年ってどんなやつ?」


「ん~?学年一の美少女だってさ♪」


学年一の美少女ねぇ…。


「ふ~ん。」


その美少女がウタうまいのか。


色んな女子にひがまれてそうだな…。


ガラッ━


ドアが開いた。


そして、ひょこっと現れる。


そいつは男子。


美少女なんじゃなかったっけ?


「遅れてすいません…!!」


男子が音楽室に入り、俺たちに頭を下げる。


「いいよいいよ♪で、例の子は?」


「あっ、はい!堺さん、入ってきなよ!」


美少女は堺さんっていう名前か。


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