Ice Boy*モテ姫との恋*
その堺さんがそろーっと恥ずかしそうに顔を出した。


学年一の美少女…


この肩書きが合ってると思った。


長く柔らかい感じの巻き髪。


ぱっちりの大きな目。


透き通るような白く小さな顔。


そして…細く長い手足。


なにか有名な雑誌のモデルなんじゃないかと思うくらい、女子に興味がない俺から見ても美少女だった。


「堺です…。ウタは全然うまくないんですけど…よろしくおねがいしますっ!」


照れながら言う堺さん。


高いけど高すぎない柔らかい声。


もし彼女が言うようにうまくなかったとしても…この声にはすごく惹かれるものがあると思った。


「俺は実行委員の三枝!こっちがピアノを弾く…」


隣の琉威の声が止まる。


そして、琉威は俺をひじでつついてきた。


言えってことか…。


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