放課後TLクラブ

「どうしたの」

一緒にあたふたしてた蓮が、なにかひらめいたみたいに手をパンと叩く。


「あみ、一昨日の朝のことを思い出すんだ」


「こんな時にそんな余裕ないよ」


「いいから、思い出すんだ。そうすれば、このピンチを切り抜けられるはずだ」


「そ、そうなの……?」


どういうこと?

でも、蓮はなんか自信満々な顔してる。
なにか思いついたのかな。とにかく他に方法なんてないし、蓮を信じて思い出してみるしかない。


「ええと……──昨日の朝は納豆ご飯を二杯食べたから、一昨日の朝は、トーストとベーコンエッグとサラダとヨーグルトと──」


「朝から食い過ぎ──ってまあそれはいい。そのあとを思い出すんだ。学校へ行く途中だよ。とくにこのあたりでなにかなかったか」


「このへんでなにか?」


……一昨日の新学期初日は、家を出て普通に歩いてたはずだけど、この道路までき
て……。

ん? あっ!


「タコ人間!!」


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