放課後TLクラブ

気づいたら、ことりちゃんがだいぶ離れちゃってる。

あたしたちは、そ~っとことりちゃんの後をつけた。

角を二つ曲がって、真っ直ぐ行くとコンビニが見えてくる。


「あそこでアイスを買うのよね」


「そのはずなんだけど……」


「よらない、な」


どうしたんだろう。ことりちゃん、なぜかコンビニを通り過ぎちゃった。
そのままどんどん道を進んで行っちゃう。

どこに行くんだろう……。

バレないようにさらに後をつけると、だんだん人気のない道になって、


「ここって」


「神社、だな」


そう、なぜか大きな木に囲まれた近所の神社にやってきたの。
神社にアイスは売ってないよね?


「虫採りにでもきたのかな」


「あみじゃないんだから、6年生にもなって……」


「あたしだってもうやってません! 夏休みにおばあちゃんの家に遊びに行った時
だけです!」


「やってるじゃん……」


「あみ、蓮、境内に入るよ」


神社の中に入ると、ことりちゃんは一人でお社にちょこんと腰掛けた。

木の影から見ていると、カワイイピンク色のポーチからスマホを取り出して操作しはじめる。


「なにしてるんだろう。ゲームかな」


「わざわざこんなところにゲームをしにくるのは変だと思うけど──」



その時。

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