放課後TLクラブ
「いやあ、驚かせてすまない。実はだな──」
「おはようございます」
「こ、ことりちゃん!」
大悟さんの大きな体に隠れていたことりちゃんがひょこっと顔を出した。
これから迎えに行くはずじゃなかったけ?
みんなを見ると、それぞれ満足そうに頷いてる。ってことは。
「昨日、お父さんとお母さんにお話しました。そしたら2人とも、私がそんなに考え込んでいたなんて知らなかったって。これからはお仕事もほどほどにして私との時間を大事にするって言ってくれました。ありがとう、あみちゃん」
「うまくいったのね」
「はい。それで、みんなで迎えに来てくれるって分かってたんですけど、早く伝えたくて。先に迎えに来ちゃいました」
ことりちゃんはぺろっと舌をだすと嬉しそうに笑ってる。
「よかったね。ことりちゃん」
「うん」
「あれ? でもなんで大悟さんまで一緒に来てるの?」
ことりちゃんを迎えに行く予定だったのは、あたしと蓮と春音なんだけど。
「ああ、その、なんだ、まだことりが心配だったもんでな」
そのわりには、どんぶりご飯大盛りでおかわりしてすごい勢いで食べて、またおかわりしてますけど……。どれだけ食べるの?
「ゴホッ! いや、ついおいしくてな」
あ、また声に出ちゃってた。