放課後TLクラブ


※※※


「気を付けていってらっしゃい」


「は~い」


朝食を食べて、お母さんに見送られてみんなで登校。

事件も解決したし、ことりちゃんも友達になれたし、なんだかすっごくハッピー気分!


「どうしたんだ、あみ。ニヤついて」


「なんだか、いまにも歌い出しそうだね」


「あ、それいい! みんなで歌おう森のクマさん」


「……」


「……」


「え、ええと……」


蓮と春音くんはわざとらしく遠くの方を見出すし、ことりちゃんはなんか困った顔。


「なによみんな。歌う気ゼロ?」


「なんでそんなに歌いたいんだ」


「楽しいからじゃない」


「……なんか、バカっぽいな」


「な~んですって、蓮!」


「じょうだん、じょうだん」


あたしは逃げる蓮を追いかけて走り出した。


「待ちなさい、蓮!」


「だからじょうだんだって~」


と、


「きゃああああ!」


突然、ことりちゃんの悲鳴!


え?


慌てて振り返ると、


「や、やめて」


急に現れた全身黒ずくめの人に車に押し込まれることりちゃん。

近くにいた春音くんが止めようとしたけど、


「うわっ」


その春音くんも、ロープでぐるぐる巻きにされて無理矢理車に乗せられてしまう。


「待て!」


そして、蓮が追いかけようとしたけど、車はあっというまに走り去ってしまった。



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