政略夫婦の愛滾る情夜~冷徹御曹司は独占欲に火を灯す~
母はそんな傲慢な父との生活に疲れ、俺が高校生になるとカナダの別荘に引きこもってしまった。引きこもったとはいっても、向こうでのびのびと楽しく暮らしているのが。
物心ついてから、俺はそんな父に反発してばかりいた。
夜な夜な遊び呆け、問題を起こしては父が金で始末をするという日々が続いた。補導されたことも一度や二度じゃない。
そんな時、迎えに来るのは決まって青扇学園の担任教師と一学年上の生徒会長鈴木翼だった。
須王家の者は現れない。
息子の管理不行き届きは学園側にあるというのが父の言い分だからだ。そのために高い寄付金を払っているのだと。
警察署を出ると担任はさっさと帰るが、生徒会長はいつも俺の家の玄関まで付いてきた。
『テメーも犬みたいに付いてくんじゃねーよ』
凄んでみせても怒鳴り散らしても、『夜道は危険ですから』と訳の分からない理由を言いつつ生徒会長は、涼しい顔をして付いてくる。
その飄々とした様子にムカついて、ある時振り向きざまに殴りかかった。
物心ついてから、俺はそんな父に反発してばかりいた。
夜な夜な遊び呆け、問題を起こしては父が金で始末をするという日々が続いた。補導されたことも一度や二度じゃない。
そんな時、迎えに来るのは決まって青扇学園の担任教師と一学年上の生徒会長鈴木翼だった。
須王家の者は現れない。
息子の管理不行き届きは学園側にあるというのが父の言い分だからだ。そのために高い寄付金を払っているのだと。
警察署を出ると担任はさっさと帰るが、生徒会長はいつも俺の家の玄関まで付いてきた。
『テメーも犬みたいに付いてくんじゃねーよ』
凄んでみせても怒鳴り散らしても、『夜道は危険ですから』と訳の分からない理由を言いつつ生徒会長は、涼しい顔をして付いてくる。
その飄々とした様子にムカついて、ある時振り向きざまに殴りかかった。