王子と姫の狂おしい愛
「椿姫、ママの言うこと聞いてやってくれないか?
パパも、ちゃんとママを説得するから。
それにパパも、椿姫を結婚以外で外に出したくないよ」
春樹が椿姫にゆっくり語りかけるように言った。

「………わかりました。
ただ、私の覚悟も覚えておいて?
パパ、ママ……」
椿姫の言葉。
「わかった!
椿姫…早く着替えて、休みなさい」
春樹がまっすぐ椿姫を見て言った。

「はい。琥珀?」
「ん?」
「今日、泊まって帰って?
傍にいて?」
「うん…いいよ…!」
琥珀と椿姫は、椿姫の部屋に行った。

「彩姫子、やりすぎだ…!」
「あんな椿姫…初めて……」
「あぁ…」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「久しぶりだな、椿姫の部屋」
「そう?」
「うん…部屋中、椿姫の甘い匂いがして幸せ……」
そう言って、椿姫を抱き締める。

「フフ…琥珀、もっとギュッてして?」
「うん……
さっきの椿姫、カッコよかったよ?
椿姫の覚悟…俺も覚えておく!
もしそうなったら、すぐに結婚しようね!」
「いいの?」
「当たり前でしょ?
椿姫を一人暮らしなんかさせないよ?」
「うん…琥珀、大好き……」
「俺は、愛してる…!」

しばらく、抱き締め合う二人。

「もう…寝ようか?」
「え?寝るの?」
「うん、お風呂入ろ?もう遅いし、琥珀…明日仕事でしょ?」
「うん…でも、愛し合わないの?」
「今日…ホテルで愛し合ったでしょ?
もう…お風呂入って、寝よ?」

そう言って、バスルームに行く椿姫。
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