意地悪な部長と私
「私だってヤダよ…」


そもそも、独立するってなったとき私は猛反対したんですけど?

それが原因でママと離婚したはずなんだけど…


「だと思った〜!でも、アンタの彼氏はほんとに継ぐかもよ?」

ま、まさか…

いや、有り得るかもしれない。


なぜかその時、真田さんが言っていたことが頭に過ぎった。


自分がやってみたいと思ったことには、すぐ行動する奴だって。

私のためだけでなく、魅力を感じて自分の意思でパパの会社に行ったのはわかっている。


なら、部長だったら継いでくれと言われたら継いじゃうかも。


「お姉ちゃん、どうしよう!」

「ま、それはなるようにしかならんでしょ」


そんな〜…冷たすぎない?お姉ちゃん!


「それより、問題はそこじゃないでしょうが」

あ、そうだった。

つい本題を忘れていた。


忘れちゃいけないことなんだけど…


「まぁ、アンタがパパの会社行きたくないならあとは彼氏に相談して決めなさい」

「えぇ…言いたくない…」


こんなこと言ったら、部長のことだから何をしでかすかわからないんだけど!
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