意地悪な部長と私

「俺、お前たちのせいでクビになったんだけど？」

と、いきなり言われる。


そんなの私には知らないこと。

クビになったとして、悪いのは平井部長。

なのにこの人は、私に睨みながら


「責任とってくれる？」

なんて言っている。


「そんなの知りません」

「ふーん？そんなこと言っていいの？夏夢がどうなってもいいんだ？」

「は？」


この人はいったい何を言ってるの？

部長がどうなってもいい？って何？


「俺はアイツに恨みがあるわけ！今回のことも、そして前回のことも」


前回…きっと、部長が言っていたこと。

平井部長の彼女が部長に惚れたって話しのことだとすぐにわかった。


「それは！部長の意思じゃない！！」

「だとしても、アイツがいたから桜は俺の前からいなくなった」


そんなの逆恨みにすぎない。

悪いのは部長じゃない。


「俺はアイツがいなけりゃ、桜は俺の隣にいた。アイツを殺したいくらい恨んでる」

「は？何言ってるんですか？」


殺したい？

そんなの…