意地悪な部長と私
「優愛、幸せになってくれよ?」

「雅留…うん、幸せになる」

「寺島さん、優愛のことよろしくお願いします」


雅留が夏夢さんに頭を下げると、夏夢さんは「あぁ」と言って雅留の目の前で私を抱きしめてきた。


「夏夢さん、雅留がいます」

「だからなんだ」

「恥ずかしい…」


雅留に見られていると思うと、なぜか恥ずかしくなる。


「幸せそうでよかった」

雅留がいきなり言うもんだから、なんだか照れくさい。


だけど、嬉しさもある。

雅留に認めて貰えたっていうか、応援してくれているというか…


なんて言っていいのかわからないけれど、すごく嬉しい。


「うん、すごく幸せ」

「俺も、新しい人探すかな〜」


なんて笑ってる雅留。

でも、どこか寂しそうにも見える。


「雅留ならきっと、いい人現れるよ!」

「だといいけど」


雅留には、私なんかよりもっといい人がいると思う。

素敵な人と出会って欲しい。
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