意地悪な部長と私
「しかし今回は、彼じゃなきゃ無理だったと思う。だから、これからは俺が絶対お前を守るから」


夏夢さん…


「愛してます」

「んだよ、いきなり」


いきなり言ったもんだから、夏夢さんは驚いている。

だって、伝えたかったんだもん。


夏夢さんの気持ちがすごく嬉しくて。


「ふふ。愛してます、夏夢さん!」

「あー、うるせぇ。んなこと知ってる」


そう言ってキスを落とす夏夢さん。


夏夢さんってキス魔だよね、意外と。

あと、夜の方も想像以上に元気だし。


「何を考えている?」

「あ、いや…別に何も」

「怪しい」


怪しいと言われても、ねぇ?

こんなこと、恥ずかしくて言えません。


「何も考えてませんってば!」

「どうだか?お前のその顔は何かを考えているときの顔だ」


バレてる!

てか、どんな顔ですかぁあ!!!


「知りませんよ〜!夏夢さんの思い過ごしですよ!」

「ふーん?」


未だに怪しむ夏夢さんをほっといて、私はキッチンへ向かった。

夜ご飯の支度をしようと思って。
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