意地悪な部長と私
それからしばらくして、高級タワーマンションについた。


「あの、ここって…」

「俺ん家」


ほえええええ!

住んでるとこまで高級なんて…絶対、どこかのお坊ちゃまだ!!


なんて、考えてる場合じゃなかった。


「私、帰ります!」

「どこに」


あー、そうだった。

空き巣に入られて、怖いから違うとこに泊まる予定だったんだ。


「はぁ、早く来い!」

と言って、私の腕を引っ張って歩き始めた。


エレベーターに乗ると、15階を押す部長。

エレベーターは透明ガラスの壁で外が丸見え。


……高所恐怖症の私は段々と怖くなる。

足が震えてきたよ。


それに気づいた部長。

「怖いか?」

「え?あ、はい…」


嘘なんて言ってられないもんね!

夜景は確かに綺麗だけど…
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