意地悪な部長と私
話し終えたあと、部長は何かを考えていた。


「成山が、犯人…」


成山さんは優秀で部長も認めていた。

認めたくないのだろう。

私だって信じたくない!


でも、あのブレスレットは間違いなく私のだってわかる。

だとすると、なぜ家にあるものが成山さんの腕にあるのか

むしろ、持ち歩いてたとしても成山さんの腕にあるのはおかしな話し。


「勘違いとかじゃないのか?」

「そう思いたいですが、そのブレスレットは世界で一つだけしかないんです」


デザインが似てるだけとも思ったが、独特すぎて似てる物なんてないだろうし

私が間違えるはずない。


だってあれは…


「そうか、わかった。あとは任せろ」

そう言って、部長は私の頭をポンと叩くと資料室を出ていった。
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