意地悪な部長と私
ロビーに着くとそこにはパパがいた。


「パパ!」

「仕事中すまない」


パパが仕事中だとわかっていて来るのは想像つかない。

よっぽどのことがあったのかなって、ふと思った。


「さっき会ったときに話そうと思ってたんだが、話せなかったから」

「ごめんなさい」

「いや、俺が悪い。すまなかった。彼にも謝っておいてくれ」

「うん」


パパは上から目線だけど、それは本人じゃ気づいていない。

悪気があってあんな態度をとってないことは知っていた。


「話しがあって今日お前ん家行く予定だったんだ。だが、さっきばったり会ったから話そうと思ってたんだがな」

「仕事中だから、あとじゃダメかな?」

「なるべく早く話したいんだけど…すぐ済む」

「わかった」


ほんとによっぽどのことがあったんだ。

仕事だったら仕方ないって待ってくれるはずなのに、なるべく早くなんて相当急ぎなんだろう。


パパの向かえ側に座り、話しを聞くことにした。
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