意地悪な部長と私
聞いてたなら、嫌がらせのようなあの量を押し付けないでほしいが…


「まぁ、その予定でした」

「すまなかったな」

「あ、いえ…」


拍子抜け。

まさか謝ってくるなんて思ってなかったから。


「で?行くか?行かないか?」

「えっと…行きたいです…」


部長と2人でってのは嫌だが、お腹がすいたしつい行きたいと答えてしまった。


「わかった。何食いたい?時間的に無理なとこもあるとは思うが」

「どこでも大丈夫です!」

「わかった」


そう言って黙ってしまった部長。

黙られると黙られたでかなり緊張する。


今までこんなことなかったし考えたこともなかった。

今日一日で、どれだけ驚いたことか。

数えることができない。


緊張の余り、私も喋ることができず車の中は静かな音楽しか流れていなかった。
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