幸せとはこの事か
咄嗟のことで驚いたがその重なりをどかすことができなかった。
紅幸くんも離されない手を見て、そのまま指を絡ませてきて、
紅幸「…土産だけ見て帰って、地元でなんかしよっか」
おきな「そうだね、そうしよう。地元帰ってからはまた考えよ」
手をほどかないまま土産屋まで歩いて一緒に土産をみる。
紅幸「沢山買っちゃったな」
おきな「それも自分たちへのお土産ばっか」
紅幸「思ったより美味しそうなやつ多かったからな、1人で食べ切れるかな」
おきな「…うち来る?」
紅幸「え」
おきな「あ、いや。お土産私もこんなに食べきれないし良かったらお茶しないかなって」
紅幸「あ、それもそうだな。じゃあお邪魔されていただきます」
おきな「じゃあ帰ろっか」
絡まっている指は解くことを忘れていていた。
解けてもすぐに絡まってしまう、何故だか離せなかった。
地元の駅に近づくにつれ絡まっていた指は解けて、友達に戻る。
いつも通り、いつも通り堂々していれば疑われない。だから堂々と家へ向かう。
元より私だけ地区が違うく、3人とは高校からの出会いだった。
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