幸せとはこの事か
紅幸「ここ、前に体育の時教えてくれたじゃん俺に。なんとなく1回も姿見てないなって思って来てみたら正解」
おきな「覚えてたんだ」
紅幸「そりゃーね、んでここで朗報。残りおきなちゃんだけだよ」
おきな「え…じゃあもう警察の勝ちじゃん」
紅幸「そうなんだけど」
そう言って歯切れ悪く言う。
紅幸「秘密だよ。おきなはここに居て」
おきな「え、それはルールに反しちゃう」
紅幸「俺が捕まえることは嬉しいけど、それと同時に俺がこのままずっとそばにいたいって思う」
おきな「っ!」
紅幸「まぁさすがに学校で授業中はやばいからとりあえず羽織っとき」
そう言ってブレザーを貸してくれた。
おきな「私…教室に置いてるからバレるよ」
紅幸「誰も気にしないよそんなこと」
おきな「どうして」
紅幸「そのどうしてはそうだな。警察15人全員探しておきなだけ見つかってないんだよ?こんな状態で出ていったら捕まっておきなの寒さに耐えた時間が勿体ない」
紅幸くんの優しさに触れてしまう。不意にキスされ隠れとけよって言って走り去る。
おきな「そんなのズルいよ…」
羽織っているブレザーをギュッと抱きしめうずくまる。
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