白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
「誰かに好きだって言われたら私は嬉しいよ。その相手が猫だとしても。あなたの好きになった華ちゃんも、きっとそういう相手の気持ちを大事にできる子だと思う」
「気持ちを大事に……」
「っていうか、私なんか猫どころか猫神候補の許嫁にされてるんだよ? それでもまあ……なんとか白亜と黒霧とは、うまいことやってるし。だから関係ないよ、猫だとか人間だとかはさ」
まあ、まだふたりのことは完全には受け入れてはいないし、結婚する気はないけれどね……。
そんな言葉の続きは、今はあえて黙っておいた。
「うまいことやってるっていうか、俺は本当に枝乃をお嫁さんにするつもりだけどー?」
「あ? だから枝乃を嫁にするのは俺だっつってんだろ」
「ふ、ふたりとも! 今はその話はいいから!」
性懲りもなく、いつもの言い合いを始める白亜と黒霧を諫める私。
すると今まで元気のない顔をしていた佐助が、小さく微笑んだ。
彼の大きな瞳には、どこか前向きな光を放っている。
「……そっか、そうだな。実は華は、歩けるようになったら俺と喜助を飼うように家族にお願いするって言ってたんだ」
「気持ちを大事に……」
「っていうか、私なんか猫どころか猫神候補の許嫁にされてるんだよ? それでもまあ……なんとか白亜と黒霧とは、うまいことやってるし。だから関係ないよ、猫だとか人間だとかはさ」
まあ、まだふたりのことは完全には受け入れてはいないし、結婚する気はないけれどね……。
そんな言葉の続きは、今はあえて黙っておいた。
「うまいことやってるっていうか、俺は本当に枝乃をお嫁さんにするつもりだけどー?」
「あ? だから枝乃を嫁にするのは俺だっつってんだろ」
「ふ、ふたりとも! 今はその話はいいから!」
性懲りもなく、いつもの言い合いを始める白亜と黒霧を諫める私。
すると今まで元気のない顔をしていた佐助が、小さく微笑んだ。
彼の大きな瞳には、どこか前向きな光を放っている。
「……そっか、そうだな。実は華は、歩けるようになったら俺と喜助を飼うように家族にお願いするって言ってたんだ」