白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
「え! そうなの!?」
「ああ。歩けるようにならないと、私が君たちのお世話をできないからって。……夢みたいな話だと思っていたけど、華を信じて待ってみるよ」
「うん! それがいいよ!」
私は嬉しくなって、声を弾ませる。
ひょっとすると華ちゃんは、佐助の正体に気づいているかもしれない。
そんなわけないよね、と常識に当てはめて思いながらも、「そうだったらいいな」っていう風には思っていると思うんだ。
だから華ちゃんが歩けるようになったら、きっと絶対、佐助と喜助を引き取ってくれるんだろうな。
そう思った私が、歩いている華ちゃんが佐助や喜助をかわいがっている未来の光景を想像して、ほんわかとした気持ちになっていると――。
「白亜くんと黒霧くん!? ……と、枝乃」
背後から、やたらときゃぴっとした声が聞こえてきた。
「と、枝乃」の部分は、すごくどうでもよさそうな声音だったけれど……。
っていうか、この声って。
「あ、愛羅……」
振り返ると、思った通りの人物がそこに立っていた。
面倒な人に会っちゃったなあと、私は一瞬で疲れた気持ちになる。
「ああ。歩けるようにならないと、私が君たちのお世話をできないからって。……夢みたいな話だと思っていたけど、華を信じて待ってみるよ」
「うん! それがいいよ!」
私は嬉しくなって、声を弾ませる。
ひょっとすると華ちゃんは、佐助の正体に気づいているかもしれない。
そんなわけないよね、と常識に当てはめて思いながらも、「そうだったらいいな」っていう風には思っていると思うんだ。
だから華ちゃんが歩けるようになったら、きっと絶対、佐助と喜助を引き取ってくれるんだろうな。
そう思った私が、歩いている華ちゃんが佐助や喜助をかわいがっている未来の光景を想像して、ほんわかとした気持ちになっていると――。
「白亜くんと黒霧くん!? ……と、枝乃」
背後から、やたらときゃぴっとした声が聞こえてきた。
「と、枝乃」の部分は、すごくどうでもよさそうな声音だったけれど……。
っていうか、この声って。
「あ、愛羅……」
振り返ると、思った通りの人物がそこに立っていた。
面倒な人に会っちゃったなあと、私は一瞬で疲れた気持ちになる。