白猫王子と俺様黒猫~猫神の嫁なんてお断りですっ!~
「ふうん、なるほどね。なんも考えずに佐助の手伝いをしたけど、まさか猫神になる道に繋がってただなんて」

「つまり、これからも猫の願いを叶えてやったり、猫と人間がうまくやれるように頑張ったりすれば、俺は猫神になれるってことか?」


 白亜と黒霧のふたりも、精霊さんの話を理解したようで、そんなようなことを言っている。


『まあ、つまりそういうことだね。君たちが猫神らしい行動を取れば、黄金の猫じゃらしには少しずつ力が宿る。今はほとんど力がないから、錆びついているけれど……。もし、黄金の猫じゃらしにたくさんの力が宿った時、これはその名の通り黄金に輝くんだ。そして、その時に、より多くの力を黄金の猫じゃらしに宿していた方が……』

「神様になれるってわけね?」

『うん、その通りだよ。猫屋敷神社の巫女さん』


 私が精霊さんの言葉に繋げるように結論を言うと、精霊さんは機嫌良さそうにそう言った。

 私が巫女ってことも分かってるんだ。

 まあ、神様の使いらいしから、それくらい当たり前か。


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